この1月31日で48歳になる。
なのにまだこの問題で悩んでいる。
将来何になるべきか?何の職業に就くべきか?
まるで新卒の悩みである。我ながら恥ずかしい。
僕は96年にパソコンと出会ってから、ずっとパソコン関係の仕事を中心にやってきた。
と同時に、二十歳くらいから文学に惹かれ始め読書をするようにもなった。
でも、小説家になりたいとか、なれるとか思ったことは一度もないし、習作を一本も書いたこともない。
パソコンの方はと言うと、はじめはHTMLやCSSなどを使って当時誰もがウェブサイト(ホームページ)を作っていたので自分でもやってみた。
それなりに楽しかった。
しかし、プログラミングとなるとそうはいかず、当時、JavaScriptの本とJavaの本を読んでみたがどちらもさっぱりわからなかった。
そこで一度、ああ、自分はプログラマーにはなれないなと思って諦めてしまった。
それから大分時は経ち、32歳の時に初めてPHPの職業訓練に行った。当時としては職業訓練でPHPをすることは珍しかったのだ。
そこで初めて学生の頃一度挫折したプログラミングをほんの少し理解したような気がした。
何かを作ってみなくては、変数やループや条件分岐などの意味が実感を持ってわからなかったのだ。
しかし、僕はもうその頃ですら32歳になっていたし、29歳でメンタルの病気も発症していた。
職業訓練が終わった後、いくつかのプログラマーの職に応募したりしたが、落とされることが多く、友達のコネで入った会社も一日で辞めてしまったりした。
その間も、本は好きでずっと読んでいたが、その32歳頃から文学をあまり読まなくなった。読めなくなったという方が正確か。
そうして今、唐突だけど好きな人ができて、やっぱり好きなだけではだめだよなぁ、収入がなくっちゃ、と思ってまたプログラマーになろうと思った。
48歳の未経験がプログラマーになれるのかどうかはわからないが、一応、ハローワークなどを見てみると、未経験でも募集しているところはあった。
だいたいJavaとかだった。多分、下請けの下請けの下請けみたいなとこかも知れない。
ちょっと前に、「プロになるJava」と言う本を買って少し読んでいた。とても良い本で、最新のやり方が載っていた。
加えてもう僕は96年当時の僕ではなかった。今、第2部まで終わったが、特に躓くこともなく、恐ろしいほどスムーズに進んでいる。
が、同時に、そりゃ96年当時に僕には到底無理だったな、と思う。Javaは比較的難しい。当時はIDEとかも発達してなかったと思うし。
一応この本はやり終えるつもりではいるが、もうすでにかなりいやになっている自分がいる。
このブログを8月29日に始めたとき、ブログ指南本に書かれてある通りに読者の悩みを解決する、と言う書き方で始めた。
10月29日、それはもうすぐに破綻した。
僕はそこでようやく気づいた。
自分がやりたくないことをすることは「仕事」だと。
僕はブログが好きだった。2006年からずっと書いていた。しかしそれは、自分が書きたいことを書きたいように書くから続けられたことだった。
それ以外はすべて「仕事」なのである。
やっかいなのはそれが「好き」という皮を被っていてわかりにくくなっていることだ。
Webデザイナーにしてもそう。結局、誰かのウェブサイトを作らなければならない。プログラマーだってそうだ。
何を言っているんだと思う人もいるだろう。だけど、やっぱりここで大きいのは僕の年齢だ。あと12年で還暦を迎える。
人生は短い。
これが新卒だったら違っていたかも知れない。多少やりたくないことをやっても、将来転職して、自分のやりたいことをやる。そういう選択肢もあったかも知れない。
だけど、僕はもう48歳。あとがない。やりたいことを先延ばしにする年齢ではないのだ。まぁ、もう48歳、まだ48歳、と言う考え方の違いはあるかも知れないが。
そういうことで、僕は多分文学の道を行くだろう。
こっちの道は全くお金の匂いがしない。好きな人も諦めるほかない。
でも、これは個人の価値観の問題だ。
僕は文学を選んだ。こっちの道はむちゃくちゃ怖い。岡本太郎はそういう道を選べといっていたような気がするからたぶん正しいのはこっちの道だと思う。
だけど、怖い。
だって、将来お金どうするのって話になるから。
まぁそのときは、どうにかするんだと思う。
コンビニ人間なり、生活保護なり。
ただ、なるべくならそういう現実的なことは考えない方が良いと思う。
人間、いつ死ぬかなんてわからないんだから。いま、自分のやりたいことをやる。
それが自分の出した(暫定的な)答えだ。