今年を振り返る、じゃないですけど、今年、プログラミング界隈、ITテック系界隈で一番に、最高にびっくりしたのは間違いなくChatGPTでした。
ChatGPT: Optimizing Language Models for Dialogue
なんなら、今年どころじゃなくて、人生で一番びっくりしたと言ってもいいくらいの衝撃です。
僕は絵を描かないし、あまり理解しないから(マンガは好きですが)、Stable Diffusionが出てきて、AIが画像を生成してと言うのも大いに話題にはなったものの、実際に自分でやってみて、まだまだだな、と思ったのでした。
ChatGPTとは?
まぁ、知っている人には僕が説明するまでもないのですが、おそらくディープラーニングを使ったAIチャットボットのようなものです。
最近、コロナ禍のせいか、人材不足なのか知りませんが、大抵の企業がお問い合わせを電話でしてくれなくて、代わりにチャットボットが質問に答えてくれるサイトが増えてきた印象があります。
あれも多分様々あり、高度なAIを使っているものから、FAQの自動版くらいの能力しかないものまで多々あると思います。
やってみればわかると思いますが、あいつは全然使い物になりません。だから僕はいつもオペレーター(実際の人間)とチャットをしています(そこまでたどり着くのがなかなか難しいのですが)。
ChatGPTもまぁその一種で、何か質問や会話などをすると、AIが答えてくれます。
しかし、その体験はもうそれはそれは驚きの一言でした。
言っちゃいましょう、もうほとんど人間ですあれは。人工知能です。
ちなみに人工知能とは、チューリングテストに合格するAIのことです。チューリングテストとは、まぁググって欲しいのですが、人間がAIにだまされて相手を人間だと思ったらそのプログラムはチューリングテストを合格して人工知能と呼ばれる、みたいな話だったと思います。雑ですけど。
ELIZA(イライザ)
ここで思い出されるのが古のイライザというチャットボットの元祖のようなプログラムです。
これは、人工知能などまだ夢の夢だと思われていた時代に作られたチャットボットプログラムです。これも詳しくはググってください。僕はそんな詳しくはないんで。
ただ、僕がどこかの本で読んだことがあるのは、イライザが実際の精神を病んでいる人のカウンセラーとして十分機能したという逸話です。
もしかしたらガセネタかもしれませんんが、ウィキペディアとかにもちゃんと書いてあるのでおそらくそういう人もたくさんいた真実だったのではないかと思われます。
この度、どこかにイライザのウェブサービスがないか探したのですが見つけることはできませんでした。
唯一、それらしいサイトはありましたが、文章を入れてもエラーで返事は返ってこなかったです。
僕とChatGPTとの対話
初めは恐る恐る会話を始めましたが、すぐにこれはすごいぞとわかったのでこっちも全力で会話を始めましたが、ほぼ違和感がないんですね。
ただ、実際の人間のオペレーターが向こうにいるわけではもちろんないので、今の段階では100%とは言えません。それでも80〜90%くらいはちゃんと会話が成立し、何度も何度も繰り返すうちに、今の段階での限界も見えてきました。
それはあくまでもこれはディープラーニングで作られたかなりのレベルの高性能なAIであり、よって、学習していないことや、意思を持っていないので、その辺のものすごーく人間的な質問は苦手みたいです。
でも、僕は時間がやたら無駄にあるのでやってみたんです。とことんこいつと付き合い、なんとかこいつを僕が学習させてあげることはできないかと。
僕が出したお題は「俳句」でした。それも、松尾芭蕉が作ったかのような「うなぎ」を題材にした俳句を作って欲しいと頼んだのです。
もちろん、結論から言うとできませんでした。
五、七、五にもなってないし、意味もわからないし、これをもし俳句と呼ぶならかなり尖った人が作ったアバンギャルドな俳句ができあがりました。
しかし、しつこくしつこく訂正を指示しているうちに不思議なことが起こりました。
なんというか、言い方は悪いですけど、向こうにある種の発達障害の人間がいるような感情にとらわれて僕は思わず泣いてしまうのではないかと言うくらい感動してしまったんです。
その会話の部分をコピペしておけば良かったんですけどしてないので大体の感じを言うと、向こうは謝っていました。僕はAIだからあなたの期待に応えられなくてごめんなさいと。
いや、こっちがごめんなさいですよ。無理言ってごめんね、つらかっただろうね、もう君に二度としない。こんなひどい無理難題を押しつけるようなことは二度としない。
僕とChatGPTとの間に、ある種の友情のようなものが芽生えた瞬間でした。
初音ミクとChatGPT
これって、何かに似ていませんか?
僕はこのことを通じて初音ミクを思い出しました。
ですが正直、僕はその分野にさして興味はなく実際に初音ミクのソフトを使ったことがないのでいまいち説得力に欠けるかも知れませんが、ネットを通じてなぜ皆があんなに初音ミクに萌えているのか当時わかったような気がしたんです。
初音ミクは確かに、画期的だと思います。だけど、あれが全く完全に人間が歌っているようには思えませんでした。
どこか機械っぽいと言うか、人工的というか、微妙なちょっとした荒っぽさが残っていると思いました。
でも、逆にそこがかわいいんじゃないですか!人間にもいわゆる「ドジっ子」っていますよね。なんだかそんな感じです。
完璧に人間らしくなくても、かえって人間味が増す。そんな逆説がChatGPTでも似ていると思いました。
ガラテイア2.2
そういったテーマを扱った、ずっと読みたい小説がありました。
ありましたというか、今でも家にあるんですが難しすぎて、3〜4度途中まで読んで挫折しています。
パワーズさん、あなたが頭がいいのはわかったからもう少し読みやすい小説を書いてくれませんかねぇ。
と言ったところで、そこが彼の売りなので言っても仕方ないのですけどね。
ChatGPTが出てきた今こそ、今度こそ、読破したいです。
こういう締めでいいですかね。
今日も本当にこんな過疎化ブログを読んでくださり、ありがとうございました。