昨日から毎日ブログを書くことにした。
まぁ、続くかどうかはわからないが。また三日坊主になる可能性は十分ある。
けど、変わったのは、読者の悩みを解決する、などの、ブログ本に書かれてあった、いわゆるPVを集めるためのブログをやめようと思ったことである。
自分の書きたいことを書きたいときに書きたいだけ書く。なるべく正直に。
本来、「なるべく」はいらないんだけど、そこは僕ももう47歳なので禿げている人に禿げてますねと言うとか、馬鹿正直にはならないという単純な意味だ。
さて、今年ももう残すところあと2週間ほどとなった。
この最後の2週間でもっと最高の本が来る可能性もないではないが、経験から言って、来ないと思うので、もう今年2022年のベストを締めることとする。
僕はもうブクログ歴11年くらい?で、大体年間に100冊から200冊くらいの本を読んでいる。
一応、今年のこれまでの記録と、僕の本棚へのリンクを張っておく。
今年は160冊くらい読んでしまった。去年がちょうど100冊だったので、今年は去年と比べると60冊くらい増えた。
だが、漫画も少し入っているので、純粋な文字だけの本となるともうちょっと減るかな。それでも100冊は優に超えてると思うが。
ベストというのはもちろん人それぞれだ。
だからこれが刺さる人もいれば刺さらない人もいるだろう。だけど僕にはものすごく刺さった。最高に刺さった。
それは、僕がこの10年くらいで読んできた本と、時代と、違和感にすごく関係がある内容だったからだ。
本の名は、「ファスト教養」、読んだ本はすぐに忘れてゆくのでその意味でもこの本の意義をなるべく書き留めておきたい。
タイトルはおそらく、サブタイトルからもわかるように、「ファスト映画」から来ている。
ファスト映画という言葉は知っていたが、見たことはまだない。
なんでも、映画を10分程度にまとめて要約?している動画のようだ。もちろん違法である。
けど、そんなことは本質じゃなくて、昨今、あらゆることが「ファスト化」しており、あ、ファスト化というのは、ファーストフードのファストで、「早い」という意味であり、決してダイエット的な断食という意味ではない。
僕は本来、文系、人文学系、文学系であり、2007年にプログラミングの職業訓練に行く頃まではずっとそういう系の本ばかり読んでいた。
哲学、思想、宗教、心理学、純文学、みたいな感じのジャンルだ。
それが、なぜか2007年を境にがらりと変わってしまった。
大雑把に言うと、実用的な本が増えてきたのだ。あるいはビジネス書、自己啓発書など。
常にアマゾンの本の総合ランキングや、ブクログのランキングに目を通すようになり、そこで目についた面白そうな本や、レコメンドで出てくる本ばかりを読むようになっていた。
というか、一応今でもそうである。
この「ファスト教養」は、そこに一石を投じる本となった。だから僕にとってとても衝撃だったのである。
だが、僕も10年もそういう本を読んでいると、何か疑問というか、違和感のようなものはさすがに感じ始めていた。
だから、時代の空気というのは本当にすごい。まさに今このときに、出るべくして出た本である。
僕が感じていた違和感というのは、たとえば、自己啓発本は確かに面白いが、終わりがないと言うこと。いつも、これが最後の自己啓発本だな、とか、これが自己啓発本の最高峰だな、と思っても、まるでなんとか難民のように、また新しい自己啓発本が出ると買ってしまうのである。
そして、近年やたらとスキルアップやマネーリテラシーを上げましょうというような趣旨の本が多いことも気になっていた。
ただ、その違和感を言葉にすることはできなかった。このままでは何かがおかしい。何かをなんとかしないと。だが、それが果たしてなんであるのかは、この本を読むまでほとんどわからなかった。
これはそういう方に向けられた本である。
そういうことだったのか!と膝を打つ。
まぁしかし、この本の著者も書いているように、一見、ファスト教養的な本の中にも学ぶべきところがある本もあるし、馬鹿と鋏は使いようという側面もある。
けれども、10年間もシャブ漬けになっていた自分にはその見極めもかなり難しいかもしれない。だから、これからはなるべくそういう系の本じゃない本を読んでいこうと思っている。
けど、これは本当に難しいことで、ファスト教養と本物の教養の境はそれほどはっきりとしているものではなく、スペクトラムになっているので、相変わらず2023年も同じような本を読んでいるという可能性もあるにはある。
だけど、とにかく近年の違和感の正体が知れて良かった。
僕にとってとても価値のある読書体験になった。
書店に行ってもこの手のファスト教養本が山積みである。心当たりのある人はかなり多いのではないか?
一読をお勧めする。きっと目から鱗が何枚も落ちるから。